4月 19 2009
袖すりあうも他生の縁
お昼過ぎに地下鉄で移動していると、前の席に座っている年配の男性に話しかけられました。
「次は何という駅に停まりますかねぇ。初めての地下鉄なので、よくわからないんです。」
目的地をうかがって説明をし終えると、世間話になり、その内容は戦中・戦後の話に。
男性:「戦争が終わって、東京から名古屋へ出てきたんです。あの頃の私はまだ二十歳そこそこで…」
294:「えっ!?ということは…。大正15年生まれの方が、今年83歳だから…」
男性:「はい、大正10年生まれの88歳と3ヶ月です。」
とてもそんな年齢には見えなくて思わず絶句している私に
「年寄り扱いされたくなくって色々自分でやり始めたら、なんだか若く見られるようになっちゃってねぇ♪」
と笑いながら、
「それでは、ここで」と降りていかれました。
ハンチング帽子が良く似合う、素敵な人生の先輩でした。